inamaのブログ

細密鉛筆画を描いてます。

死について

私は冷徹な性格をしているので、泣く事が殆どありません。飼っていた犬が死んだ時も親戚の人が亡くなった時も、父親が亡くなった時でさえ悲しくても泣くほどじゃありませんでした。私は本当に冷たい人間だな思っていました。所が最近、母親が亡くなりました。またいつものように悲しくても泣く事はないだろうと、所が涙が止まりません。何週間も何週間も泣きまくりました。あの優しかった母親がもうこの世にいないなんて、もう二度と会えないなんて私は目の前が真っ暗になり何もする気にならない。そしてろくに親孝行が出来なかった事への猛烈な後悔、私はもう生きていきたくないとさえ思いました。今まで気づかなかったけど、私にとって母親は、それ程大きな存在なのでした。悲しくて悲しくてもうどうしようもない、いくら泣いたって母親は、帰って来ない。この悲しみ、そして心の痛み、一体どうしたらこの苦しみから逃れられるんだろうか。私はふと考えました。どうしてこんなに悲しんだろうか?それは会えない寂しさ?親孝行出来なかったことへの後悔?母があの世に行って苦しい思いをしているじゃないかと思ってるから?私は深く考えた結果、どれもそうだだけど一番は、母があの世で苦しんでいるんじゃないかと思っているからだと思う。よく人が死ぬと賽の河原へ行ってオイオイ泣きながら審判の時を待つという話を聞いた事があります。あの優しかった母が賽の河原で寂しくて苦しい思いをしているのかと思うと胸が張り裂けそうになる。そんなの絶対に絶対に嫌だ母がそんな辛い目にあっているなんて、私はいてたってもいられなくなりました。かと言って自分があの世に行った母にどうこうする事など出来る訳がない。そこで私は徳が高く凄い法力を備えているお坊様のもとへ行きました。そしてそのお坊様に母の成仏供養をお願いしました。そのお坊様は、とても有名な方なので、高額なお金を払いましたが、必ず成仏させてあげますよと、仰ってくれたので、私はそれを信じる事にしています。親孝行したい時に親は無しという悲しい諺があるけ今の自分に出来る事がこれしかない事に母に申し訳ない気持ちでいっぱいです。今でも悲しい日々が続いていますが、後は時だけが私の心を癒してくれるでしょう。 
    A3ケント紙

シャチ

シャチを描いてみました。色鉛筆画のB3ケント紙とB4ケント紙。どちらも海の青い色が薄くて海の透明感が上手く表現できていません。色ムラもあるし、額に
入れる価値もない作品になってしまいました。

茄子、胡瓜、トマト、ピーマン

四種類の野菜を描いてみました。A2サイズのケント紙。大変苦労して描いた作品ですが、茄子や胡瓜の質感が非常に上手く描けていて、私の自信作になりました。本当は果物を描きたかったんですが、鉛筆で果物を描いても全然絵にならないので、やめました。

湖の上に立つ女

昔読んだ小説でとても怖くて印象深い小説がありました。それは山田太一の「遠くの声を捜して」という小説です。ある晩、中年男が眠りにつこうとする時何処からともなく女の声で「アナタハダレナノ」と話しかけてきました。それからというもの毎日同じ時刻に女が話しかけてくるのです。そして二人は毎晩会話をするようになりました。会話といっても別に難しい話をする分けでもなく、ごくありふれた世間話です。二人は次第に意気投合して仲を深めていきました。仲良くなれば、当然相手の事が気になります。今どこに居るのか?どうやって話かけているのか?どんな姿をしているのか?男は無性に相手の事が気になりだし、根掘り葉掘り聞き出そうとするのですが、少しでも相手の身辺に触れるような事を尋ねると、女はたちどころに口をつぐんでしまい、何も話さなくなります。それどころか一週間二週間、または何か月も話しかけて来なくなりました。男は急に寂しくなりもう二度と女の身辺に関わる事は尋ねないようにしようと思うようになりました。私はここまで読み進めてみて女が話せないのは、男は夢を見ていて夢の中で女に話しかけているからだろうと思いました。多分この小説のおちは、そんな感じだろうと思いました。所がそうとは思えないような事が男の日常生活に次第に起こり始めるのです。私は何だか急にこの女が怖くなってきました。毎晩話しかけてくる女、一体何を考えているんんだろう?何の目的で?私は、女の心の中が全く読めないので不気味で怖いのです。それからというもの私は始終鳥肌が立ちっぱなしで小説を読み進めました。ところが主人公の男の方は、というともう女に夢中で次第に居ても立っても居られなくなりました。男は例え女から永遠に話しかけて来なくなっても構わない会いたいその思いは募るばかりでした。男は思い切って女に「会ってくれませんか?」と尋ねました。当然断れるだろうと思いきや、なんと女は承知してくれたのです。私はついに女の正体が分かる時が来た。もうハラハラドキドキしながら読み進めました。そして遂に男が女と会った瞬間、うわわわっ時が止まったような感覚、私は背筋が凍り付きました。なんだなんだそうきたか。全く予想だにしない展開に作者の並々ならぬ才能を感じました。私はこの小説本当に面白くて一日で読み終えました。そしてすごく怖い思いをしました。別に化け物がでたり死人がでたりするシーンは、全くないのになぜか凄く怖いんです。人間って正体の分からないもの、何考えているか分からない物の存在の方が怖くありませんか?よくホラー映画なんかでは、序盤中盤の得体の知れない何かがじわじわ近づいてくるほうが、ドキドキするけど、終盤になってハッキリとその姿が見えてしまうと、なーんだという気持ちになった事ありませんか?私はそんな思いで下図の絵を描いてみました。真夜中に湖の上にアクロバティックなポーズで女が立っていたらさぞかし怖いだろうと。しかし結果いまいちでした。

ネズミを描きました。

毎年干支の絵を描いています。下図の絵は鼻先短くてネズミぽく見えませんが、チンチラの赤ちゃんなので、こんな感じに描けました。この絵は、頗る評判の良い絵で、特に女のかたは可愛いい可愛いいの連発でとても喜んでくれました。私もとても気に入っています。

それとは、逆に下図の絵はイノシシの絵なんですが、とても評判が悪く、何だか夢に出てきそうなどと言われ気持ちわられました。でも私はそんなに悪くないと思っているんですが、もう少しモデルを選ぶべきだと反省してます。